原作漫画から映画へ！『パリピ孔明』徹底解説｜孔明×英子の知略と音楽が交錯する最響バトル！

『パリピ孔明』は、原作・四葉夕卜（よつばゆうと）氏、作画・小川亮（おがわりょう）氏による異色の転生×音楽漫画です。

三国時代の天才軍師・諸葛亮孔明が現代の渋谷に転生し、駆け出しシンガー・月見英子の軍師として音楽界に挑む姿を描いた本作は、累計250万部を突破した人気作。

アニメ、ドラマを経て、ついに2025年には映画化！本記事では、原作の魅力から映画のあらすじ、見どころ、戦術、キャスト、主題歌まで網羅的に紹介します。

見出し：

映画『パリピ孔明』の核心は“戦術×音楽”！孔明の現代計略が炸裂

石兵八陣、無中生有、草船借箭…三国志の計略がライブ演出に！

フェス制覇に挑む孔明と英子の勝負の行方とは？

映画のあらすじ｜孔明と英子が挑む“音楽バトルの赤壁”とは

孔明、現代の渋谷に転生しBBラウンジで英子と出会う

三大レーベルと対峙するフェス「MUSIC BATTLE AWARDS 2025」開幕

原作漫画と作家の魅力に迫る｜四葉夕卜＆小川亮のタッグが生む異色作品

累計250万部突破の人気原作、その始まりは『コミックDAYS』

転生×音楽×三国志…唯一無二の世界観を創出する作家陣

パリピ孔明をより楽しむために｜“パリピ”とは何かを知っておこう

「パリピ」は“パーティーピープル”の略！若者文化の象徴

孔明×パリピ文化がもたらすギャップと笑いの妙

キャスト紹介｜向井理×上白石萌歌が織りなす最強の孔明×英子

孔明役・向井理が魅せる知将のカリスマ性

英子役・上白石萌歌の透明感あふれる歌声と演技力

主題歌＆音楽情報｜作品世界を彩るサウンドの数々

劇中に散りばめられた音楽戦術と心を揺さぶるメロディ

ファン必聴！オリジナルサウンドトラックも要チェック

ドラマ・アニメ・舞台との違い｜映画版ならではの魅力とは？

映像表現・音響・スケール感が格段に進化

司馬懿の末裔登場！？劇場版だけの新たな戦い

『パリピ孔明』映画版の魅力と今後の展望まとめ

原作ファンも映画からの新規ファンも楽しめる構成に注目

“孔明イズム”が現代を変える！次なる展開にも期待大

映画『パリピ孔明』の核心は“戦術×音楽”！孔明の現代計略が炸裂

映画『パリピ孔明 THE MOVIE』の最大の魅力は、三国志の戦術が現代の音楽シーンでリアルに展開される点にあります。

孔明は、数々の名だたる戦法を現代日本のステージ上で駆使し、音楽フェスという新たな“戦場”で勝利を掴んでいきます。

音楽と知略が絡み合うその展開は、まさに観る者を惹きつける“知と音”のエンターテインメントです。

まず、冒頭から登場するのが「石兵八陣（せきへいはちじん）」。

三国志で孔明が敵の進軍を混乱させるために使った架空の陣形を、現代ではクラブイベントの照明やスモークを用いて再現。

方向感覚を失った観客が迷い込む中、英子のライブ会場だけが満員になるという展開は、まさに戦術の勝利と言えます。

さらに、存在しないものを“ある”ように見せかける「無中生有（むちゅうせいゆう）」の計も、見逃せません。

ライバルバンドの機材トラブルを偽装し、蜃気楼効果を使って観客の錯覚を誘うこの演出は、孔明の知略が現代でも有効であることを証明しています。

“兵は詭道なり”を地で行く、孔明らしい戦い方です。

映画では他にも、「調虎離山（ちょうこりざん）」、「錦嚢の計（きんのうのけい）」、「草船借箭（そうせんしゃくせん）」、「苦肉の計（くにくのけい）」など、名だたる戦術が次々と現代風にアレンジされて登場します。

特にSNSの“いいね”を矢に見立てる演出や、炎上と戦術が融合した「草船借箭」の描写は、SNS世代の観客にも刺さる秀逸な演出です。

まさに、「知略は時代を超える」という本作のテーマが体現された名場面といえるでしょう。

映画のあらすじ｜孔明と英子が挑む“音楽バトルの赤壁”とは

『パリピ孔明 THE MOVIE』では、現代の渋谷に転生した諸葛孔明が、駆け出しのシンガー・月見英子と共に“音楽の戦場”へ挑む姿が描かれます。

物語の舞台は、史上最大級の音楽フェス「MUSIC BATTLE AWARDS 2025」。

この大会で勝ち抜けば、英子の夢である“世界に響く歌声”が現実となるのです。

すべての始まりは、ハロウィンの夜。

五丈原で最期を迎えたはずの孔明が目を覚ますと、そこは仮装と騒音で賑わう渋谷の街。

偶然立ち寄ったライブハウス「BBラウンジ」で、月見英子の歌声に心を打たれた孔明は、彼女の夢を叶える軍師として生きる決意をします。

孔明は彼女のマネージャーとして、次々と三国志由来の策略を展開し、英子を人気アーティストへと導いていきます。

「石兵八陣（せきへいはちじん）」で観客の流れを操り、「無中生有（むちゅうせいゆう）」で空間に錯覚を起こさせるなど、ステージそのものを“戦場”として捉えた知略の数々が光ります。

フェスの頂点を目指すなかで立ちはだかるのは、孔明の宿敵・司馬懿（しばい）の末裔、司馬潤（しばじゅん）とその妹・Shin。

彼らは業界最大手レーベルの寵児として、英子に立ちはだかります。

孔明と司馬家の因縁が、「赤壁の戦い」さながらの“音楽決戦”として再現される展開は圧巻。

果たして英子は、仲間たちとともにこの激戦を勝ち抜き、夢を掴むことができるのでしょうか？

原作漫画と作家の魅力に迫る｜四葉夕卜＆小川亮のタッグが生む異色作品

『パリピ孔明』は、原作を担当した四葉夕卜（よつば ゆうと）氏と作画を手掛けた小川亮（おがわ りょう）氏による異色のタッグ作品です。

2019年に『コミックDAYS』（講談社）で連載が開始され、その後『週刊ヤングマガジン』に移籍し、現在も連載が続いています。

2025年4月時点で累計発行部数は250万部を突破し、メディアミックス展開も加速するなど、確かな人気を築いてきました。

物語の始まりは、五丈原で病死した天才軍師・孔明が「次の人生は平和な世界で」と願い、若き日の姿でハロウィンの渋谷に転生するという衝撃的な展開から始まります。

一見コメディに見える設定ながら、歴史的知識と現代音楽文化を融合させた深みのある構成が、多くの読者の心を掴みました。

タイトルの「パリピ」とは“パーティーピープル”の略で、渋谷の若者文化と孔明の軍略が融合する構造そのものが、本作のユニークさを象徴しています。

作家である四葉氏は、構成力とテンポ感のあるストーリーテリングに定評があり、読者を飽きさせない巧みな展開を構築。

一方、小川亮氏は、人物描写の繊細さとライブシーンの迫力ある画力が特徴で、音楽と感情が爆発する場面を視覚的にも訴える力を持っています。

この二人の持ち味が見事に融合したことで、『パリピ孔明』はジャンルを越えて広く支持される作品へと成長したのです。

パリピ孔明をより楽しむために｜“パリピ”とは何かを知っておこう

『パリピ孔明』という作品を深く味わうには、まずそのタイトルに含まれる「パリピ」の意味を知ることが重要です。

「パリピ」とは、“パーティーピープル（Party People）”の略で、クラブやイベント、ライブなどで積極的に盛り上がる若者たちを指す日本のスラングです。

その陽気さと社交性から、現代の若者文化の象徴とも言える存在になりました。

この言葉が広まり始めたのは2014年頃から。

テレビ番組『月曜から夜ふかし』やSNS上での流行をきっかけに定着し、2015年にはギャル語流行語大賞にも選ばれるほどになりました。

もともとは「パーリーピーポー」など英語風に使われていたものが略され、より身近な表現として若者の間で浸透したのです。

この“パリピ”という文化は、単なる騒ぎ好きというイメージを超えて、自己表現・仲間との共感・エネルギッシュな生き方を体現する存在でもあります。

だからこそ、歴史上最も冷静沈着な知略家である諸葛孔明が「パリピ」と対峙するという発想は、文化的なギャップと融合を通じて深い笑いと感動を生んでいるのです。

“知略”と“陽キャ文化”が絶妙に絡み合う構造こそが、『パリピ孔明』の本質的な面白さなのです。

キャスト紹介｜向井理×上白石萌歌が織りなす最強の孔明×英子

映画『パリピ孔明 THE MOVIE』の魅力を語るうえで欠かせないのが、主演キャストの圧倒的なハマり具合です。

諸葛孔明を演じるのは、知性と品格を兼ね備えた俳優・向井理。

そして、孔明に見出されるシンガー・月見英子役には、透明感と歌唱力を兼ね備えた上白石萌歌が抜擢されました。

向井理の孔明像は、静かな眼差しと知略を感じさせる所作が見事に融合した仕上がり。

一見すると異質な存在である歴史上の軍師が、現代渋谷のライブシーンに違和感なく溶け込む演技力は、キャスティングの妙を物語っています。

軽妙なセリフ回しと、軍師としての鋭い決断力の両立は、向井理だからこそ成し得た表現です。

一方の上白石萌歌は、英子の繊細さと情熱を同居させたキャラクター表現に挑戦。

劇中では実際に歌唱も披露しており、その真っ直ぐで伸びやかな歌声は、観客の心を掴んで離しません。

音楽を通じて成長していく姿は、多くの視聴者が英子に感情移入する大きな要因となっています。

この二人の掛け合いは、戦略と情熱が交差する“孔明×英子”という物語の核を強く印象づけるもの。

映画ではドラマシリーズ以上に関係性が深まり、互いを信じ、補完しあう真のパートナーとしての姿が丁寧に描かれています。

観る者に希望と勇気を与える、最強タッグの演技力をぜひスクリーンで体感してみてください。

主題歌＆音楽情報｜作品世界を彩るサウンドの数々

『パリピ孔明 THE MOVIE』は、音楽をテーマにした作品らしく、サウンド面でも極めて高い完成度を誇ります。

本作のオリジナル・サウンドトラックは、2023年12月に発売され、劇中で使用された多彩な楽曲が30曲以上収録されています。

このアルバムは、キャストの感情やストーリー展開に寄り添う楽曲構成で、視聴者を強く惹き込む仕上がりとなっています。

サウンドトラックには「パリピ孔明メインテーマ」をはじめ、「計略スタート！」「128イイネ」「桃園の誓い」「泣いて馬謖を斬る」など、三国志の名場面や孔明の計略にちなんだタイトルが並びます。

こうした命名センスも含めて、本作の音楽は知略とエンタメの融合を体現しているのです。

また、バラードアレンジやボーナストラック「タイム・トラベル -BB Lounge ver.-」なども収録されており、音楽ファンにとっても聴きごたえのある内容です。

特筆すべきは、上白石萌歌が演じる月見英子が劇中で実際に歌うオリジナル曲。

その歌声とメロディは、映画のクライマックスを彩る重要な要素であり、英子の成長と感情の高まりを強く印象づけます。

まさに、音楽がキャラクターと物語を繋ぐ“第3の主演”ともいえる存在感を放っています。

ドラマ・アニメ・舞台との違い｜映画版ならではの魅力とは？

『パリピ孔明』は、漫画・アニメ・実写ドラマ・舞台・映画と多彩なメディア展開を遂げていますが、それぞれの媒体ごとに明確な特徴があります。

中でも2025年公開の映画版は、これまでの映像化では描ききれなかったスケール感と完成度が際立っています。

原作の持つ壮大な戦略ストーリーを最大限に引き出しながら、映画ならではの音響演出・映像美・テンポの良さが光る作品となりました。

まずアニメ版（2022年）は、テンポ感ある演出と鮮やかな色彩が特徴。

P.A.WORKSのハイクオリティなアニメーションにより、ライブシーンの躍動感や孔明の知略が視覚的に印象的に描かれ、視覚と聴覚のダブルインパクトを実現しました。

一方で尺の都合から細かい戦術の描写はやや簡略化されていました。

実写ドラマ版（2023年）は、向井理＆上白石萌歌による“人間味あふれる孔明と英子”の関係性に重きを置いた構成。

コメディ要素と感動のバランスが絶妙で、深夜枠にもかかわらず高い視聴率と話題性を集めました。

ただし地上波の制約上、大規模なライブ演出や派手な仕掛けには限界がありました。

そこに登場したのが、映画版の圧倒的な映像表現です。

音楽フェス「MUSIC BATTLE AWARDS 2025」の大規模な舞台設定や、CGと照明を駆使したライブシーンは、劇場だからこそ可能なスケール。

さらに三国志の戦術を応用した“音楽バトル”の演出には、歴史×現代エンタメの真髄を感じることができます。

そして、舞台版（2024年）は、NON STYLE石田明による脚本・演出で、観客との一体感を重視した笑いと熱量のあるパフォーマンスが特徴。

キャストの生演技による臨場感と、三国志ファンならニヤリとする台詞運びが魅力でした。

それぞれの媒体に違いはあるものの、最も総合芸術として完成された形が映画版だと言えるでしょう。

孔明の戦術を読み解く｜“石兵八陣”や“草船借箭”とは？

『パリピ孔明』の大きな魅力は、三国志に実在・伝承された戦術を、現代の音楽フェスに応用している点にあります。

ここでは、作品内で実際に登場した代表的な戦術とその意味・活用シーンについて解説します。

単なるギャグでは終わらない戦略性の高さにもご注目ください。

石兵八陣（せきへいはちじん）は、敵を幻惑し行動不能に陥れるための架空の陣形です。

作中ではクラブの迷路のような構造とスモークを利用し、観客の方向感覚を麻痺させる演出に転用。

その結果、英子のライブエリアだけが満員となるという、音楽×空間演出の傑作シーンが誕生しました。

次に「無中生有（むちゅうせいゆう）」。

これは“無いものをあるように見せて相手を欺く”という策略で、フェスの演出で蜃気楼現象やフェイクの音響トラブルを利用して観客を呼び込むという形で再現。

エンタメ業界に通じる“印象操作”のリアルさが光ります。

「調虎離山（ちょうこりざん）」は、相手（虎）を安全な場所（山）から引き離して自分に有利な地で戦う戦法。

孔明はこれを使って、MCバトルから身を引いていた天才ラッパー・KABE太人を再びステージに引きずり出すことに成功。

ラップバトルによって彼の情熱を再燃させ、英子との強力な布陣を築きました。

さらに「錦嚢の計（きんのうのけい）」は、あらかじめ困難な状況を予測し、秘策を用意しておくという高度な戦術。

孔明は英子に“巾着袋”を渡し、本当に困ったときにだけ開けるように指示。

その中には日常的なアイテムと一見意味不明な指示がありましたが、すべてが計算されており、状況を打開する伏線となります。

「草船借箭（そうせんしゃくせん）」では、濃霧の中で藁人形を乗せた船を敵陣に近づけ、矢を“借りる”という策略。

劇中では“イイネ”を矢に見立て、偽装ライブを通じて観客の反応を誘導し、一気に10万イイネを獲得するというSNS時代の“矢狩り”として見事に再構成されています。

古典戦術と現代ツールの絶妙な融合が、シリーズ屈指の名シーンを生みました。

このように、『パリピ孔明』は単なるコメディにとどまらず、知略・人心掌握・演出のすべてを融合させた作品なのです。

孔明の戦術を“笑って学べる”という点でも、極めてユニークなエンタメ体験が提供されています。